あなたを変える行動経済学 よりよい意思決定・行動をめざして 大竹文雄 著 出版:東京書籍 定価:本体1300円+税 ページ数:240ページ ISBNコード:978-4487815432 初版刊行日:2022年1月24日 |
<目 次> <書 評> |
序章 直観が邪魔をする |
三つの問題を考えてください/アメリカの一流大学でも正答率は高くない/ 3問とも正解した人の特性は?/「錯視」と行動経済学 |
第1章 「もったいない」を考える |
あなたならどうしますか?/典型的なパターンはなぜ起きるのか/ サンクコストは忘れることが大事/豊作でレタスを廃棄?/ 「サンクコスト」をよく理解する//オランダ語を捨てて英語を学ぶ?/ 二つの教訓 |
第2章 損失は避けたい |
どちらを選びますか?/安全策をとるか、ギャンブルをするか?/ 「損失回避」とは?/参照点にしがみついて非合理な意思決定をする/ 利得よりも損失を2・5倍大きく感じる/ポイントは参照点をどこに置くか |
第3章 先延ばしの心理 |
どちらを選びますか?/「現在バイアス」とは/日本人の貯蓄目的は変わった/ ライフサイクル仮説とは?/現在バイアス――意思決定と実行の乖離/ 老後貯蓄の現実と対策/「現在バイアス」があることを理解しておくことが大切 |
第4章 暗黙の選択の利用 |
復習――サンクコスト・損失回避・現在バイアス/「現在バイアス」の実験例1/ 「現在バイアス」の実験例2/「現在バイアス」にどう対処するか/ デフォルトの設定次第で意思決定が変わる/「延命治療」か「緩和ケア」か?/ デフォルトに類似した誘導方式/誘導で自死者を減らすことができる/ レジ袋有料化は「デフォルト」と「損失回避」の組み合わせ/ デフォルトの問題点/デフォルトとコミットメントの組み合わせ |
第5章 みんながしています |
合理的な人とは?/純粋な利他性と不純な利他性/ヒューリスティックス/ 社会的選好と社会規範/社会規範と相対所得仮説/ 「自由放任」の考え方と行動経済学/社会規範についての研究/ ボトルネックはどこにあったのか?/社会規範とコミットメントは有効な手段/ 限定合理性と数当てゲーム/フレーミング効果の事例/ 代表性ヒューリスティックと「リンダ問題」/あなたはどちらだと思いますか?/ 利用可能性ヒューリスティック/私たちの判断は「アンカー」に影響される/ 最初に見せる数字がポイントになる/まったく関係ない数字にも影響される |
第6章 ナッジとは何か? |
ナッジとリバタリアン・パターナリズム/選択の自由を確保することが重要/ 大きな金額をかけないことも重要/ナッジ」と「スラッジ」/ ナッジ設計のプロセスフロー「BASIC」/ ナッジのチェックリスト「EAST」/ナッジを選ぶ際のポイント/ ボトルネックを引き起こす行動経済学的特性/行動のボトルネックの特性と対策/ ダイエットはなぜ難しいのか/ダイエットのナッジ/ 社会規範と分かりやすさを使った残業削減ナッジ/ナッジに対する批判/ デフォルトを用いた行政の取り組み例/男性職員の育児休業取得を増やす/ 後発薬を増やして医療費を下げた/人との接触を8割減らす10のポイント/ 「ナッジ」から見た三つの見出し/手指消毒のナッジ/はみ出し喫煙のナッジ |
第7章 仕事や勉強の中の行動経済学 |
参照点とピア効果/正のピア効果と負のピア効果/ スーパーのレジ打ちの「ピア効果」の研究/水泳選手の「ピア効果」の研究/ 「シーシュポスの岩」と「賽の河原の石積み」/意味のある仕事の重要性/ 「意味のある条件」と「シーシュポスの条件」/目標と行動のギャップを埋める/ 行動計画の効果を検証した研究/職探し研究の行動経済学的意味/ 賢く見える提案とは?/コミットメント・ピア効果・現在バイアス/ コミットメントの設計は難しい |