研究関心分野(2024年3月現在)

(注意)研究生として所属することを希望される留学生は下記の記述をよく読んでください。

「経済・経営データの統計的分析とその手法の特性に関する研究」を行なっていますが、
具体的な関心は下記のとおりです。

1.統計手法について

一言: 修士の頃から時系列解析手法は扱ってきました。(最近ちょっとサボっています)
    ノンパラについては、密度関数推定法だけでなく、ノンパラ検定についても関心
    を持っています。(数年に一度ノンパラの授業を開講しています。)
    最近、統計的因果推論にノンパラの手法が用いられてきたので、関心を持ち始めました。

2.統計学の位置付けについて

一言: 10年程前からボチボチ勉強を始め、現在メインの研究分野。
     06年3月には基礎工の熊谷先生と共に
     Salsburg, D. (2001), The Lady Tasting Tea: how statistics revolutionized science in
      the twentieth century, W. H. Freeman
     の邦訳 (『統計学を拓いた異才たち』(日経))を出版しました。
     また、科学的管理や統計的品質管理の日本への導入史にも関心を持っています。
     所謂「方法論」については、科学・技術の社会学(Science and Technology Studies)の
     観点から経済学や統計学を考察することにも関心があります。
     近年注目の「ビッグデータ」分析の方法論的基礎についても関心があります。
     2023年末には同僚の浦井先生、葛城先生との共編で
     Urai, K., Katsuragi, M., Takeuchi, Y. (eds) (2023). Realism for Social Sciences.
      Translational Systems Sciences, vol 36. Springer, Singapore.
     を出版しました。

3.いわゆる実証研究について

 A. 財務関係(実証ファイナンス、財務会計の実証研究)

 一言: 会計学の実証手法にも関心があります。現在やや停滞気味。

 B. 労働経済・人的資本問題(特にキャリアパス形成に関して)

 一言: アンケートやインタビューを相当仕込んであるのですが、現在停滞中。
     【注意】何故か、上記の記述から私が人的資源管理(HRM)の研究者であると誤解する
      学生・研究者が過去に居ました。私は実証研究の対象として、キャリアパス形成
      の問題を扱っているに過ぎません。私の研究室では、労働経済や人的資源管理の
      理論研究は行っていません。

 C. 数量経済史・経営史

 一言: 現在進行中の研究対象です。
     科学的管理法の歴史については、甲南大学の平野恭平先生と共に
     Hirano, K., Takeuchi, Y. (2022). Introduction, Installation, and Dissemination of Scientific Management in Japan.
      In: Mitsui, I., Isomura, K., Takeuchi, Y. (eds) Translating and Incorporating American Management Thought into Japan.
      Translational Systems Sciences, vol 30. Springer, Singapore. https://doi.org/10.1007/978-981-19-4542-7_2
     を出版しました。

4.その他

 一言: 20年程前から、文化人類学者との共同研究に参加しています。
      「祭り」や「食と文化」の問題を経済的な視点からアプローチしています。
      03年1月には筑波大学の前川啓治先生などと共に
      Watson, J.L. (ed.) (1997), Golden Arches East: McDonald's in East Asia,
       Stanford University Press.
      の邦訳(『マクドナルドはグローバルか:東アジアのファーストフード』(新曜社))
      を出版しました。
      12年10月には「国産ウイスキーをめぐる会社「神話」」(『会社神話の経営人類学』
      (東方出版)所収)を出版しました。
      15年9月には、国立民族学博物館名誉教授の中牧弘允先生などと共に編集した
      Nakamaki, H. et al (eds.) (2015), Enterprise as an Instrument of Civilization:
       An Anthropological Approach to Business Administration, Springer
      を出版しました。
      19年6月には、中牧弘允先生、日置弘一郎先生(京大名誉教授)等とともに編集した
      『テキスト経営人類学』(東方出版)を出版しました。


竹内研究室に関心のある大学院生へ


竹内研究室に関心のある大学院生は次の点に注意してください。

  1. 研究室の基本は「放し飼い」「学生の主体性の尊重」です。(「放任」ではないので勘違いしないように。)
    学生が助けを求めるシグナルを出さない限り、手出しをしないように、自重しています。(「ネグレクト」では
    ないので勘違いしないように。)
    中にはこの風土と合わない学生もいますので、事前に言っておきます。
  2. 修士課程(博士前期)の学生については、研究テーマに特に制約は設けていません。
    私が関心のあるテーマであればそれに越したことはありませんが、
    それ以外でも構いません。事実私の研究室では、「電子商取引の課税問題」や「地価と税制」、
    「ネットワークの効率性」といったテーマで修論や卒業研究レポートを書いた卒業生がいます。
  3. 博士後期課程に進学する予定のある修士課程の学生や博士後期課程の学生については、
    私の研究関心分野のいずれか(4を除く)に関わるようなテーマを研究することを必須とします。
    また、実証研究を中心に行う学生であっても、統計学・計量経済学の理論をきちんとマスターする
    ことを要求しますので、覚悟してください。
  4. 2027年3月で大阪大学を定年退職する予定です。研究室に所属を希望する大学院生は、
    留年や休学をした場合に、指導教員を変更しなくてはならない可能性があることを承知してください。

竹内研究室に研究生として所属を希望される留学生の方へ

現在(2024年3月)のところ、基本的に研究生の受入れは行っていません。
研究生の受入れに関する問い合わせは、経済学研究科国際交流室のホームページ
  http://www.econ.osaka-u.ac.jp/international/r_notice.html
を読んだ上で、必ず国際交流室に連絡をとって下さい

過去に日本統計学会(jss.gr.jp)の広報宛のメールアドレスに問い合わせを
した方が複数いましたが、学会業務に支障が出るとの苦情が来ています。
絶対に日本統計学会のメールアドレスに問い合わせを送ることはしないでください。
ホームページ上で連絡方法を告知しているにも関わらず、依然として日本統計学会の
メールアドレスに問い合わせを送るケースが続いています。
大変迷惑をしているので、そのような方への対応は一切行いません。


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