期末試験の結果について

【講評】
試験を受けた諸君は気づいたと思うが、今回出題した4問は、データやセッティングを変えたものの、全て宿題や小テストの問題から選んだものである。したがって、正答率は高いと予想したのだが、…。

まず、小言を二つほど。きちんと指示をしなかった私も悪いが、「簿記」の試験ならいざ知らず、「統計」の試験にルート(√)計算のできない電卓を持参する「センス」の悪さは考えモノである。(採点上、そのような電卓を持参した受験者が不利にならないように配慮した。)
また、問題が全部で4題あることに気がつかず、1ページ目の3題しか解答しなかった受験者も多少居たようである。各問の配点も記しているのだから特に注意を喚起する必要がない、とした私の判断が間違っていたのか、…。

[問1] ベイズの定理を問う問題であったが、ほぼ正答していた。
[問2] 記述統計としての平均、分散を求める問題。分散や共分散の理解をしていない(ないしは公式の暗記ができない)受験者が3割程度であった。
[問3] 比率の推定、検定問題。二項分布の性質を使う問題。正答者と誤答者の格差が大きかった。
[問4] (2)の「推定量の分布」の意味が理解できなかった受験者が結構多かった。

【得点分布】
90点以上の得点者が続出する一方、50点以下の得点者が相当数おり、「勉強した」ものと「勉強しなかった」ものの格差が出た、という印象を抱いた。
得点分布は下図のとおりである。


【最終成績】
最終成績は授業でも公表したように、
       期末試験得点×0.7+宿題提出点(10点)×提出回数
として算出した。ただし、他人の宿題を写したことが明らかなものについては、写したもの、写させたものに関わらず減点した。

最終成績の分布は
       A (80点以上)    28%
       B (70点〜79点)  17%
       C (60点〜69点)  25%
       合格率          70%
である。
今回の試験のレベルを考えると、「C」評価のものは「オマケ」合格と考えて頂きたい。単位が取得できたからといって安心し努力を怠ると、統計学を用いる他の授業についていくことは難しいと心していただきたい。

以 上
10/2/02 竹 内