格差と希望
――誰が損をしているか?
大竹文雄 著
※ 2010年都市住宅学会賞著作賞受賞 出版:筑摩書房 定価:本体1800円+税 ページ数:248ページ ISBN978-4-480-86383-6 発行:2008年6月25日 |
<目 次> <書 評> |
はしがき |
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第1章 資本の論理を問う | |
「若者二極化」の弊害―意欲を再生する政策を | Column 1 新規学卒偏重のデメリット |
「資本の論理」を問う―法制度の整備が急務 | Column 2 解雇規制強化の皮肉な結果 |
社会に広がる「不安感」―経済学的な思考法必要 | Column 3 現在・将来の意思決定と脳科学 |
改革阻む既得権の壁―弊害が多い「一律カット」 | Column 4 もはや、「低所得者=貧困者」ではない |
戦後システムに変化の兆し―主体的判断が重要に | Column 5 軽い負担、重い負担感 |
「二分法」の落とし穴―改革目的、再確認を | Column 6 市場競争とセーフティネット |
第2章 リスクと不安 | |
M&Aの背後に景気回復―ビジョン明確化、奏功 | Column 7 プロ野球機構を株式化せよ |
少子化社会の虚実を問う―大国幻想との決別を | Column 8 年金未納は若者の逆襲 |
予見困難な改革リスク―専門家の育成が焦点に | Column 9 「災害保険税」を創設せよ |
偏った情報化が不安増幅―冷静な対応を | Column 10 ウィキノミクスで経済政策 |
「格差社会」をめぐり論争―市場原理の賢い利用を | Column 11 想定問答・格差社会 |
若年層の格差問題をめぐって―打開の道は教育改革に | Column 12 「待ち組」は反省すべき? |
第3章 社会の中のグレーゾーン | |
「格差」批判と既得権の維持―論争の吟味が課題 | Column 13 格差解消に既得権者ができること |
政府の大きさを考える―国家像の議論が必要 | Column 14 矛盾 |
社会の中のグレーゾーン | Column 15 上限金利問題を考える |
「回復感」乏しい景気回復―今から将来の準備を | Column 16 悪玉論は心地よい |
「小さな政府」と満足度―支出の中身が重要に | Column 17 教育の充実こそ、格差対策の本流 |
「働く貧困層」という問題の本質―教育訓練が急務に | Column 18 男女差別解消の思わぬ結果 |
第4章 格差社会の行方 | |
「美しい国」を支える経済学―家計も知識武装を | Column 19 経済学は役に立つか |
「平時」こそセーフティネットの構築を | Column 20 地域格差をどう考えるか |
問題と対峙、脱パターンで―感情を排し、本質に迫る | Column 21 人事も経理も中国へ |
少子化時代の「教育改革」―世代間の連帯が重要に | Column 22 脳科学と経済学が教える格差対策 |
「雇用の質」と格差問題―冷静な議論が必要に | Column 23 長時間労働を解決するには |
格差に影落とす「国際化」―地道な対策の実行を | Column 24 成長・格差論争の共通の罠 |
格差論議―日米に隔たり | |
米で深まる最低賃金論争 | |
あとがき |