『労働経済学入門』練習問題
(名古屋商科大学 今井亮一氏作成)
1. (29ページ)アメリカにおける最近の賃金格差拡大は、高学歴労働者、低学歴労働者それぞれの需要曲線、供給曲線が、どのような理由に基づき、どのようにシフトした結果発生したものであるかを適切な図を添えて説明せよ。
2. (34ページ)比較的雇用が安定している常用労働者によって組織された労働組合が企業と社会保険料の負担率について議論するのがあまり意味ないのはなぜか、説明せよ。
3. (39ページ)買手独占にある労働市場における雇用と賃金の決定について、適切な図を用いて説明せよ。また、パートタイム労働者の市場が買手独占であると考えられるのはなぜか。
4. (46ページ)労働時間の決定に関し、所得・余暇選好モデルに基づき、適切な図を用いて説明せよ。
5. (51ページ)労働供給曲線がバックワード・ベンディングになるのはなぜか、説明せよ。
6. (60ページ)たとえ夫と妻の賃金率が同じであっても、妻が市場で働くのが非効率となるのはなぜか。家計生産モデルに基づき、適切な図を用いて説明せよ。
7. (74ページ)「解雇権濫用法理」とは何か。その雇用に対する影響を論ぜよ。
8. (82ページ)日本の賃金プロファイルは欧米諸国のそれと比較してどのような特色が見られるか。「大企業ブルーカラー労働者のホワイトカラー化」とはどのような現象か。
9. (85ページ)人的資本理論に基づき、労働者の訓練と費用負担の関係を論ぜよ。人的資本が一般的(他の企業でも通用する)場合と、企業特殊的である場合とでは、どのような違いが生じるか。
10. (90ページ)労働者の生産性の上昇がなくても、賃金プロファイルが右上がりになることを説明する理論のうち、インセンティブ・モデルとマッチング・モデルを適切な図を添えて説明せよ。
11. (91ページ)資本市場が不完全であると、年功賃金が形成されるのはなぜか。労働者出資仮説と生活費保障仮説を説明せよ。
12. (95ページ)年功賃金を説明する理論としての「ねずみ講」仮説を説明せよ。この仮説にはどのような問題があるか。
13. (139ページ)補償賃金格差の理論とは何か。いわゆる「3K」労働が成立する理由を説明せよ。
14. (145ページ)学歴間賃金格差を人的資本理論によって説明せよ。
15. (152ページ)金融業の賃金は本当に高いのか。労働者の学歴差、労働環境、労働時間を考慮したらどうなるか。
16. (156ページ)効率賃金仮説によって、金融業の高賃金を説明せよ。
17. (161ページ)雇用、賃金の男女の格差を説明する「差別仮説」とは何か。この理論の問題点は何か。
18. (163ページ)雇用、賃金の男女の格差を説明する「統計的差別の理論」とは何か。「統計的差別」を解消するためには、どのような条件の変化が必要か。
19. (171ページ)ベバレッジ曲線とは何か。労働市場の、ベバレッジ曲線に沿った変化と、ベバレッジ曲線のシフトによる変化とは、それぞれ何を反映しているか。適切な図を添えて説明せよ。
20. (180ページ)効率賃金仮説によれば、非自発的失業の発生はどのように説明されるか。