第32回OFC講演会

演題

「戦略的キャリアプランニング」

開催日時/場所

平成21年10月1日(木)午後1時半~ / 大阪大学豊中キャンパス 法経講義棟1番教室

講師

キャドバリー・ジャパン株式会社 代表取締役社長 井上 ゆかり 氏

井上 ゆかり 氏

プロフィール

1985年 大阪大学経済学部経済学科卒業。
プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク入社。
1993年 同社マーケティングマネジャーに就任。
1995年 P&G North America マーケティングディレクターに就任(US)。
1998年 P&G Northeast Asia フェミニンケア マーケティングディレクターに就任(日本)。
2000年 同社フェミニンケア ジェネラルマネジャーに就任。
2003年 MHD ディアジオ・モエ・ヘネシー株式会社(前ジャーディン・ワインズ アンド スピリッツ株式会社)入社。
常務取締役 モエ ヘネシー マーケティングディレクターに就任。
2005年 キャドバリー・ジャパン株式会社 代表取締役社長に就任。

講義風景

  • 会場風景

講演要旨

<今回の講演会は主として学生向けに企画したが、これまでの講演会同様、一般の方々にも公開し、豊中キャンパスの講義室で行った。講演会後は、希望者のみ参加の茶話会として、学生諸君が講師を交えて懇談する機会を持った。>

 まずは、簡単に自己紹介や会社紹介をした後、就職に際し、貴重なご助言をいただいたという故蝋山先生の思い出を語る。先生は私の性格からどんな企業に向いているかを判断し、的確にアドバイスいただけたと感謝しながらありし日の先生を紹介する。そして、自身がその後企業において、キャリア育成とマーケティングをどのように進めてきたかを振り返りながら語る。
 学生諸君にとり、最大関心事の就職活動に際し、マーケティング理論を取り入れた正しい選択を試みることを提案する。まずは、戦略的マーケティングとは何か?と自社のビジョン、方針、強み弱み、社会経済環境の変化、競合を上回る市場や顧客の理解などを分析・熟考し、ターゲット(Who)・伝達手段(How)・訴求ポイント(What)の3つの選択を経てアクションにつなげる。特に戦略的訴求ポイントに注目する。これを各自の自己分析に当てはめる。自分を商品にみたてて、どのターゲットに売り込みたいのか、そのためには、どのような訴求ポイントが考えられるのか。また、その逆に、自分の戦略的訴求ポイントは、どのようなターゲットに最もアピールするのか。つまり、自分という商品価値を最大限に生かせる、ターゲット設定と、訴求ポイントの選択はどのようにすれば可能なのかをしることが肝要だと強調する。
 そのため、この講演の途中で、参加者にグループワークをさせる。座っている席の隣同士ペアになって、自分の戦略的訴求ポイントを探り、それを相手にプレゼンテーションに、フィードバックしてもらうことを繰り返し、自分を知ることを体感し、理解を深めるよう配慮する。また、重要な資質として、達成意欲、自立性、協調性の3つを挙げ、これをどう伸ばすかが肝要であると説く。
 最後に、就職後のキャリア育成に関して自身の経験をもとに学び成長し続けることの大切さなど有益なアドバイスで締めくくる。

 希望者のみ参加の茶話会を、場所を移して開く。飲み物、クッキーなどを取りながら、講師の体験談や講演でのお話をさらに突っ込んでの意見交換、参加学生の就職・進路の関心事などの話題に会話が弾んだ。

*この講演要旨は、OFC事務局の責任で編集したものです。

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