公開講義
講義名
公開講義「トップが語る 経営の今・企業の今後 -新しい企業モデルを求めて-」 平成13年度2学期
開講の趣旨
依然として出口のみえない経済・経営環境にあって、日本企業の新しい「ビジネス・モデル」の確立が緊急の課題となっています。グローバルな競争状況、IT革命の進展といった環境の激変を踏まえ、われわれが感じている閉塞感を打破し、活力ある企業や組織を維持・発展させるためのマネジメントはいかにあるべきなのでしょうか。
活力ある企業や組織のための「ビジネス・モデル」といっても、もとより多様で、各業界・各分野でそれぞれ固有の特徴があるに違いありません。それゆえ、それぞれの分野で、指導的な立場としてご活躍されている方々を講師にお招きし、豊富な実務経験に裏付けられた多彩で生きた経営のノウハウ、日本企業の長所・あらためるべき点を率直に講義して頂き、他方で、マネジメントを専門とする経済学研究科の教官による講義を加え、21世紀に向けた企業や組織のあるべき「モデル」を模索することを目的としています。
大阪大学経済学部は、創設50周年記念事業の一環として、大学と実業界の双方向での交流拠点となるべくオープン・ファカルティー・センター(Open Faculty Center, OFC)を設置いたしました。本講義の企画・運営は、経済学部OFCが担当します。本講義の内容、さらにはOFCの趣旨からも、大阪大学の学生ばかりでなく、一般社会人、企業人にも大いに役立つものと考え、講義は公開の形で実施致します。
概要
もとより、企業といっても多様であり、多彩です。現在の日本企業の長所・短所を把握し、今後の模範となるべき「ビジネス・モデル」を模索するためには、できる限り広範な分野からの生きた経営の講義が望まれます。財界、日本を代表するビッグビジネス、所有者企業、公益事業、第三セクター、金融機関、ベンチャー・キャピタリスト、監査ファーム、コンサルティング会社など多彩な領域で、それぞれリーダーとして活躍されている企業経営者・公認会計士をお招きし、経済学研究科教官とともに、具体的・実践的なマネジメントの視点を中心に、新しい「ビジネス・モデル」の確立に向けて、同時に体系的な視点からも課題に切り込みます。
*受講に際して予備知識は特に必要ありません。
ただし、受講生には、各講義ごとに、講義の内容を踏まえたレポートの提出が課せられます。
○担当教員(コーディネーター):大阪大学経済学研究科 高尾 裕二 教授
開催日時/場所
下記の日程の月曜日4限(14:40-16:10)/ 大阪大学豊中キャンパス 法経講義棟3階5番教室
*第12回のみ、5限(16:20-17:50)
カリキュラム
各回講義要旨はこちら
回/ 開催日 |
カリキュラム | 講師 |
---|---|---|
第1回 / 10.1 | 不易流行と企業経営 | サントリー(株) 代表取締役副社長 関西経済同友会 代表幹事 津田 和明 氏 |
第2回 / 10.15 | 戦略的提携のロジック | 大阪大学経済学研究科 助教授 小林 敏男 氏 |
第3回 / 10.22 | 経営改革について | (株)クボタ 相談役(前代表取締役社長) 三井 康平 氏 |
第4回 / 10/29 | 国際集客都市大阪の推進とベイエリア地域の開発 | 大阪ウォーターフロント開発(株) 海遊館名誉館長 (前代表取締役社長兼海遊館館長) 三宅 理之 氏 |
第5回 / 11.12 | 21世紀の日本と企業 | (株)三和総合研究所 代表取締役会長 (元㈱三和銀行 副頭取) 山本 信孝 氏 |
第6回 / 11.19 | Ⅰ 専門家として社会に役立つ Ⅱ 創業の奨め |
朝日監査法人 代表社員相談役 (前副理事長) 篠原 祥哲 氏 |
第7回 / 11.26 | グローバル・コンペティションへの対応 世界単一市場に於ける外航海運の挑戦 |
川崎汽船(株) 取締役会長 (前取締役社長) 新谷 功 氏 |
第8回 / 12.3 | 中堅、中小企業経営の体験 | 大同塗料(株) 代表取締役社長 吉治 仁義 氏 |
第9回 / 12.10 | グローバル化する事業環境と今後の企業経営 ―より高いパフォーマンスを求めて― |
新日本製鐵(株) 代表取締役副社長 関 哲夫 氏 |
第10回 / 12.17 | IT産業の一角から | (株)オージス総研 代表取締役会長 (前大阪ガス㈱ 代表取締役副社長) 下谷 昌久 氏 |
第11回 / 1.21 | ベンチャーによる日本産業再生 | 日本ベンチャーキャピタル(株) 代表取締役副会長 (元コスモ証券㈱ 代表取締役社長・会長) 文箭 安雄 氏 |
第12回 / 1.21* | カンパニー制と新しいシステム | 大阪大学経済学研究科 教授 淺田 孝幸 氏 |
第13回 / 1.28 | 変化の時代における、企業革新 -一企業の事例- |
アサヒ飲料(株) 代表取締役会長 (前アサヒビール㈱ 代表取締役副社長) 田渕 実 氏 |
*記載している肩書きは、講義当時のものです。
*3、4年次以上配当の講義です。履修を希望する学生は、大学の手続きに従って登録してください。
お知らせ
講義録(非売品)